長門湯本report:2019年10月4日 第9回長門湯本温泉観光まちづくり推進会議が行われました。

10月4日(水) 長門市役所にて第9回長門湯本温泉観光まちづくり推進会議が開催されました。

推進会議は、長門市が湯本温泉街の再生を目的に策定した「長門湯本温泉観光まちづくり計画」に関し、下部組織である長門湯本温泉観光まちづくりデザイン会議から提案される内容について、様々な観点から意見を述べ、審議する大切な意思決定機関です。

第9回目の開催となる今回も、多くのメディア関係者が傍聴するなど注目が高まる中、大西市長や星野リゾート星野代表ら10人の委員が出席し、様々な議題について報告や議論が重ねられました。

委員長あいさつ

まず冒頭に委員長である大西市長から、開会の挨拶が行われました。
〜大西委員長 発言要旨〜

いよいよ長門湯本温泉のまちづくりも佳境を迎え、工事が着々と進んでいる。プレス発表会では「星野リゾート 界 長門」の開業日も発表され、今年度末の完成に向けて様々な公共事業、民間の取り組みも進んでいる事について、皆様のご尽力に心から感謝する。今日はそれぞれの報告をいただき、一番重要なエリアマネジメントについてもご協議いただきたい。

報告・審議事項

(1)民間投資の進捗状況について(報告)

①恩湯等施設整備・運営事業 について

続いて、恩湯等施設整備・運営事業の進捗状況について、大谷デザイン会議委員(長門湯守株式会社 共同代表)より報告がありました。
〜大谷デザイン会議委員 報告抜粋〜
恩湯事業に進捗については、①岩盤から湧出するお湯を守りながら慎重に工事を進めているが、度重なる設計の変更で当初の予定から遅れ、来年の3月に開業予定となった。再会を心待ちにしている方々には大変申し訳ないが、貴重な温泉を確実に次世代に引き継ぐため万全を期しているので、ご理解いただきたい。②飲食棟についても、同じく2020年3月のオープンとし、地元の食材を活かした食事を提供するように準備を進めている。③広場活用についても、オープニングイベントを含め積極的に検討を進めている。

②星野リゾート 界 長門の進捗状況について

続いて、星野推進会議委員(星野リゾート代表)から、「星野リゾート 界 長門」の進捗状況についての報告がありました。同時に、界 長門の総支配人となる 三保 裕司氏、経営企画部の 十川 隆氏 の紹介がありました。

〜星野委員 報告抜粋〜
建物は順調に出来上がってきており、現在は内装や家具搬入に取りかかりつつある。開業日は2020年3月12日に決定し、今年の11月12日より予約を開始する予定。観光まちづくり計画の目標達成には、マスタープランで策定された「そぞろ歩き」を温泉街の各事業者が提供するなど、ソフトコンテンツの充実が必要と考えている。星野リゾートとしても、宿泊以外のお客様にも提供できるようなサービスを、今までにない試みとして準備しており、まちづくりに貢献できるように引き続き尽力していきたい。

③おとずれリノベの進捗状況について

次に益尾デザイン会議委員(株式会社アルセッド建築研究所)より民間によるリノベーション「おとずれリノベプロジェクト」の進捗状況について説明がありました。

〜益尾デザイン会議委員 報告抜粋〜

長屋プロジェクト(仮)、ハートビートシェアハウス(仮)、まちの番台「みんなのおとずれ堂」など、民間事業者によるリノベーションプロジェクトは順調に進んでいる。荒川食品、湧喜屋(旧Rショップかわもと)などの既存の地元商店もワークショップでの意見交換会を通して計画を進め、地元の人たちや学生と力を合わせて改装を進め、景観ガイドラインに沿った店構えが完成しつつある。

〜坂倉委員(萩焼) 発言要旨〜
古民家のリノベである「みんなのおとずれ堂」や「ハートビートシェアハウス(仮)」のコンセプトは温泉街の雰囲気に合っていて良いと思う。まち歩きの際、惹きつける魅力が必要だが、「おとずれリノベPROJECT」は、長門らしさも合って、とても良い。長門湯本には、他にも古民家はあると思うので、引き続き多くの民間事業者に入ってもらえたらと願う。

〜大西委員長 発言要旨〜

多くの民間事業者が、地域の方々と一緒にまちづくりに参加してくださることが非常にありがたい。一部の旅館にも、長門市が制定した景観ガイドラインに沿って、改装などに取り掛かってもらっている。このように、まち全体が観光まちづくりに参画する事が重要であり、今後も民間の参入を促しながらプロジェクトを進めていただきたい。

(2)公共空間の 設計・整備の進捗状況 について (報告)

①公共工事の状況報告について

続いて、長門市経済観光部の田村理事より公共工事の進捗状況について説明がありました。

②公共空間 整備 状況、 計画・ 整備 の 変更 について

次に、インフラおよび外部空間のデザインを担当されている金光デザイン会議委員(有限会社カネミツヒロシセッケイシツ) より、金光デザイン会議委員より、長門市が進める公共空間整備状況および計画・整備変更について報告がありました。

また、道免推進会議委員代理(山口県観光スポーツ文化部)からは、山口県が進める公共工事について、「一ノ瀬渡し等の飛び石の整備は、長門市の公共工事と歩調を合わせて進め、12月の完成を目指す」ことや、前回の推進会議にて提案・決議された「きらきら橋から一ノ瀬橋への名称変更については、今後手続きを進めていく」ことが報告されました。

(3) 道路社会実験の 結果 について(報告)

続いて、長門湯本オソト活用協議会の伊藤氏(長門湯守株式会社 共同代表)から​​、8月に実施された道路社会実験の結果についての報告がありました。
〜伊藤氏(長門湯本オソト活用協議会) 報告抜粋〜
8月8〜31日の期間中、地域の皆さんの協力をいただきながら3回目となる道路社会実験を実施した。その結果として「狭窄部明示の有効性」や「路上駐車の抑制効果」が確認できたほか、「設置物のデザイン・構造」や「緊急時対応の体制」などを検証する事ができた。これまでの3年間で行なった社会実験やワークショップで確認・決定した事項を踏まえ、今回検証したデザインや配置で、プランターやベンチを狭窄部に常設する事を決定した。

〜泉デザイン会議委員(有限会社ハートビートプラン) 発言要旨〜

狭窄部への設置物の常設は、「そぞろ歩き」ができる魅力的な温泉街を実現するための交通戦略として、画期的な試みだと思う。この3年間で住民の皆さんがなんども重ねた社会実験や協議を経て、現在の形になっている。社会実験としては、これが最後となるが、ここをスタートとして今後も地元の方々と共に「そぞろ歩き」ができる温泉街を実現するために尽力していきたい。

〜星野委員 発言要旨〜
観光地において、子供を安心して遊ばせられる場所や、車と歩行者が分かれた空間は必須。3回の社会実験に加え、住民説明会やワークショップなど、細かい積み重ねにより、狭窄部の設置が実現出来ることは素晴らしいと思う。引き続き、尽力願いたい。

(4)長門湯本温泉 のコンセプト 案 について(協議)

続いて、泉デザイン会議委員より長門湯本温泉 のコンセプト 案について説明がありました。
〜泉デザイン会議委員 報告抜粋〜
前回の推進会議にて、まちづくりのコンセプトが必要とのご意見をいただき、デザイン会議での協議の結果、キャッチフレーズとコンセプトを分け、コンセプト・ステートメント案は「遊びて集う温泉街」に決定した。これは、川のせせらぎに直に触れられる川床や遊歩道、萩焼の窯元集落といった環境に触発されつつ、まちを楽しむことをめざす、長門湯本温泉の目標としている。
〜星野委員 発言要旨〜
コンセプト案の「遊びて集う温泉街」は、インターナルの共通意識としては重要だが、このコンセプトを外部に出すためには、マーケティング要素が必要とされる。表現として、もっとトゲのある言葉の方が人を惹きつけると思うので、もう一度検討することを勧める。
〜木村委員(経済産業省) 発言要旨〜
長門湯本温泉に対し、それぞれが思い描くシーンや認識は、あまりかけ離れていないように感じる。今の考え方、方向性のまま、表現をもう少し深めていけば、より良いコンセプト、キャッチフレーズに繋がると思う。
以上の内容を経て、長門湯本温泉のコンセプト案の方向性について、引き続き議論が継続されることとなりました。

(5) エリアマネジメント について(協議)

次に長門市経済観光部の田村理事より、エリアマネジメントの方針について説明がありました。

持続的な観光地経営を可能にする エリアマネジメントの枠組み(案)

続いて、泉デザイン会議委員よりエリアマネジメントの枠組みについて説明がありました。
〜泉デザイン会議委員 報告抜粋〜
長門湯本温泉街のハード面の完成後は、エリア全体に集客の成果を出し、持続するエリアマネジメントを準備する必要がある。今後は新しいエリアマネジメントの主体の組織を作り、エリアマネージャーを迎え、観光地経営を担っていく予定。この方針で承認をいただきたい。
〜星野委員 発言要旨〜
公募するエリアマネージャーに関しては、優秀な人材であることが必須。また、長くこの地域に貢献してくれる仕組みを考えていく必要がある。インセンティブパッケージ(成果に応じて報償金が追加される制度)を用意するなど、強いモチベーションを与える工夫をして公募するべきだと思う。

長門湯本温泉観光まちづくり エリアマネジメント事業計画

続いて、エリアマネジメント組織準備委員会の伊藤氏よエリアマネジメント事業計画について説明がありました。

推進会議での決定事項(案)

〜大西委員長 発言要旨〜

前回の推進会議で、「①入湯税引上げの考え方」については承認をいただいた。 「② 入湯税使途に関する官民合意の仕組み」に関しては、今後、官民合意を得るため、外部評価委員会の確認を得る形となる。また、「③エリマネ法人の事業内容&区分の考え方」については、地域の民間組織によるエリマネ法人を立ち上げる方針で進めたい。「④今後のプロセス、スケジュール」は、今後令和2年4月からエリマネ法人を立ち上げていく。これらについてご意見を賜りたい。

〜木村委員 発言要旨〜

デザイン会議から提案された、「③エリマネ法人の事業内容&区分の考え方」の方針には、公民連携などの重要なノウハウがつまっているので、今後の運営に存分に生かしていただきたい。また、公共空間のハード監修については、分類が細かく分かれており、区分けが難しい部分も多い。まだエリマネ法人が立ち上がるまで時間はあるので、これからどのように管理していくべきか、提案をいただきたい。

〜荒川委員 発言要旨〜

これまで、まちづくり協議会は門前、三の瀬、湯本 3地区の各自治体が連携して地域の活性化のためにいろいろな取り組みをしてきた。今回も旅館組合・長門湯守・長門湯本オソト活用協議会が一体となり、エリアマネジメントの組織を立ち上げることによって、温泉街も更なる魅力の向上を期待している。地域としても、これから立ち上がるマネジメント組織と協力して、まちづくりに引き続き取り組んでいきたい。
以上のような協議を経て、推進会議での決定事項 が承認されました。
全ての報告・提案・進言を受け、大西市長から以下のような総括により、第9回推進会議は締めくくられました。

〜大西委員長 発言要旨〜

長門湯本まちづくり計画も、ハード整備は完成間近となり、ソフト面も今後に向けて、エリアマネジメント組織の事業計画が、着々と進んでいる。重要なエリアマネジメントについての協議も本日決定し、いよいよ長門湯本のまちづくりも佳境を迎える。引き続きご尽力願いたい。
以上、各分野のエキスパートからの細密な報告と、地域の代表者の方々を交えた議論で、あっという間の3時間でした。いよいよハードは完成に近づき、長門湯本温泉街の新たな全貌を見ることができます。地域・事業者・専門家・行政が力を合わせて作る「歩ける温泉街」。温泉街トップ10入りに向けて、着実に取組が進められて行くことを期待しています。

※長門市の公式ホームページに移動します。

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