8月18日(日)長門湯本温泉にて、現在進行中の「おとずれリノベPROJECT」の3事業者による合同内覧会が開催されました。これは、現在工事中の3軒のリノベーションの現在の様子を一般に公開し、地域や周辺の方々に少しでもまちづくりを身近に感じてもらうための試みとして企画されたものです。
当日は、総勢30名を越えるたくさんの方々が集合場所である一ノ瀬広場前に集合。地域の住民だけでなく、周辺の市町村からも数多くの方々が参加され、長門湯本で進む民間リノベーションの”今”に興味津々の様子です。
No.01 長屋プロジェクト(仮)
内覧会の第一弾は、一ノ瀬広場の雁木前にある古い集合住宅を活用した長屋プロジェクト(仮)。もともとは学校の校舎だったという建物が移築され現在に至るまでの経緯を、事業主である木村大吾さん(ゆとりお不動産株式会社)が語ります。
安全のために各自がヘルメットを着用し、いよいよ皆さんが工事中の建物内部へ入ります。2階へ上がるとスッキリきれいになった天井に、参加者から思わず感動の声が聞こえます。大きな窓の外には、音信川や川沿いの樹木が広がり、四季折々の眺めが堪能できそうです。
1階はカフェ、2階はバーの入居を予定しているという木村さん。中庭を活用し地元の方も楽しめるスペースも検討中ということで、参加した皆さんにも面白いアイデアを募集されていました。
見どころたっぷりの長屋プロジェクトを見学した一行は、社会実験として設置されたプランターやベンチを眺めながら、次の会場へ歩きます。川遊びを楽しむ家族づれの姿も増え、少しずつまちづくりが形になっていることが感じられます。
No.02 まちの番台"みんなのおとずれ堂"
続いて到着したのは、竹林の階段のそばにある可愛らしい古民家。この建物をリノベーションし「まちの番台」として活用を進めるのは、長町志穂さん。温泉街の玄関口にあたるこの場所で、みんなが集まれる観光案内所や、長門湯本温泉ならではの素敵なお土産が購入できる場所として、プロジェクトを進めてます。
一階の土間部分で目を引く「一二三石(ひふみいし)」の模様は、昨日のワークショップで住民の皆さんと一緒に作り上げたもの。元からあった掘りごたつの跡や床下収納跡などは、コンクリートをそのまま残し活用するアイデアを考えているそうです。
二階に上がると目を引くのは、味わいのある石州瓦の壁面と、窓際に沿って伸びる一枚板のカウンターテーブル。桟だけ残した窓枠からは、気持ちの良い景色とともに、涼しげな風がそよぎます。
照明のプロフェッショナルとしても全国的に著名な長町さん。日が暮れてからのおとずれ堂もどんなに素敵に彩られるか、今からとても楽しみです。
No.03 ハートビートシェアハウス“ゆもと暮らしプロジェクト”
合同内覧会の最後となるのは、かつて湯本まちかど資料館として知られた建物と、その背後にある古民家のリノベーション計画「ゆもと暮らしプロジェクト」。おとずれ通りに面した建物に加え裏手にのびる古民家や離れなど、迷路のように複雑で広い構造に参加者達も驚くばかり。事前の片付け作業では、トラック何十台分もの不用品が出てきたとの事です。
事業を進める有限会社ハートビートプランの菊原さんや有賀さんによると、みんなが集える広いキッチンやビアガーデンになりそうな屋上など、期待が高まる計画が盛り沢山のシェアハウスを企画しているとの事。建物の裏手にはJR美祢線の線路が走り、通過する乗客の皆さんにも注目される場所になりそうです。
シェアハウスの入り口には、昨年のおとずれリバーフェスタでも大人気だったAINONEさんによる焼き菓子とフィッシュパニーニのテイクアウト店も登場するとの事!音信川の川辺に座りながら、あのパニーニを頬張れるなんて、今からとても楽しみですね。
以上、約2時間あまりの合同内覧会は、大盛況で無事に終了。参加者の皆さんからは、「内覧会を体験し、まちづくりがより身近になった。」、「まちが変わっていくのが楽しみになってきた。」などの嬉しい声も聞かれ、企画した皆さんもホッとした様子でした。
大掛かりなハード整備や恩湯の再建、星野リゾート 界 長門のオープンにつづき、民間のリノベーションも次々に進む長門湯本温泉。来年の春には、どんな素敵な風景が広がるか、今からとても楽しみです。
おとずれリノベPROJECT
観光まちづくり計画に伴って、様々な大規模工事が進む長門湯本温泉。そんな中、長年使われていなかった空き家を活用した新たな事業の準備や既存の店舗の改装など、ソフトコンテンツを支える取り組みが、「おとずれリノベ PROJECT」として、着々と進んでいます。→詳しくはコチラ