2018年2月14日 長門湯本温泉 湯本観光ホテル西京にて第4回長門湯本温泉観光まちづくり推進会議が開催されました。推進会議は、長門市が湯本温泉街の再生を目的に策定した「長門湯本観光まちづくり計画」に関し、下部組織である長門湯本温泉観光まちづくりデザイン会議から提案される内容について、様々な観点から意見を述べ、審議する大切な意思決定機関です。
この会議は、市民の皆さんとの幅広い情報共有を目的に、公開形式で行われています。第4回目の開催となる今回は、同日午前中に行われた「新しい恩湯等施設整備・運営事業者の公開ヒアリング」と合わせて開催され、地元の方やメディア関係者など、広い会場には非常に沢山の方々が参加されていました。
委員長あいさつ
報告・審議事項
※上記は公開資料の抜粋です。公開資料はコチラより一括ダウンロードが可能です。
(1)民間投資促進に向けた取り組み状況について(報告)
〜椋梨氏(矢儀デザイン会議委員代理)の発言要旨〜
・長門湯本温泉における再生事業は、まちづくりの様々な取組が実行段階に移っており、事業環境は着実に改善している。
・昨年から、まちづくりと同時進行する形で事業者オーディションを開催。その事業化の支援、資金面での事業促進を行うため「まちづくりファンド」設立も予定している。
・今後は旅館や商店のさらなる事業展開、新規事業者によるリノベーションなど、戦略的な事業を誘発するとともに事業組成面からサポートし、地域の皆様とともに長門湯本全体の面的活性化を目指していきたいと考えている。
これらの報告を受け、推進会議の委員からは、事業者オーディションやファンドについての質疑応答が行われました。
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(2)公共空間設計及び景観ガイドラインの検討状況
① 公共空間設計の進捗状況について
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〜金光デザイン会議委員 報告抜粋〜
床面を構成する主な材料について
・工事敷地内から多くの自然石が発掘されたことから、地域の既存石材活用を検討中。石材を腰掛けにしたり、埋め込みにすることで場の切り替えといった活用法を予定している。
・曙橋や川沿いには、温かみのある色合いのアスファルトを使用予定
雁木広場付近について
・「人が座っている様子を見せるデザイン」となっている。
・階段3段分を1段とし、人が何気なく座れる場所として護岸両袖下に腰掛けスペースを設置予定。
サクラの小径付近について
・誰でも、いつでも交流できるような場所の創出をコンセプトに、サクラの小径と護岸テラスに腰掛けを設置するなどして計画を進めている。
・音信川遊歩道への新設階段を設置する予定であり、形状等は検討中である。
②夜間景観マスタープランのついて
続いて、夜間景観をご担当されている長町デザイン会議委員(株式会社LEM空間工房)から、夜間景観マスタープランのついて、状況報告がありました。
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〜長町デザイン会議委員 報告抜粋〜
本推進会議では、初めて夜間景観マスタープランについてのご報告となる。夜間景観とは各エリアの個性やその街のビジョンをもとに、それぞれの場所を活かしながら、夜の状態=景観を作りだしていくこと。目に見える美しさの他に、宿泊や飲食、観光まちづくりの面において経済効果にも寄与することから、長門湯本においても夜間景観を盛り込むべきだとし、本プランを住民の皆様のご意見と実際のランドスケープ計画と擦り合わせながら1年かけて策定を進めてきた。現在協議中の概略は以下の通り
1. 本計画について
「長門湯本温泉観光まちづくり」において、夜間景観のあるべき姿を検討し、実現に向けた公共照明整備の具体的な方策や照明計画の方向性を示すものである。また、本マスタープランとともに、民間敷地における照明計画に関する作法として『長門湯本温泉景観ガイドライン「夜間景観編」』を策定検討する。
2.長門湯本温泉の夜間景観がめざすもの
・夜間景観の特徴である安全性や美しさや経済性に加え、各夜間景観重点地区において長門湯本温泉らしさである川沿いの風景やランドマークを活かし、さらに観光地らしいフォトジェニックな場をつくること等を盛り込んでいる。
・夜間景観重点地区は、ランドスケープ計画とリンクしたゾーニングを行う。
・照明計画は、それぞれ目標とする夜間景観イメージとともに、ゾーンコンセプトに応じて設定する。
3.各ゾーンの方向性
・あかりは主役ではなく、ランドスケープの魅力や面白さ、スロープや木々の美しさなどをより浮かび上がらせるための仕掛けづくりである。
・お出迎えの駐車場では、竹や桜のライトアップや壁面による間接照明のあかりで安心感ある場所をつくる。また、旧恩湯のネオンサインは、歴史を物語るライトオブジェとして活用予定。
・竹林の階段では、竹林のライトアップやオリジナル行灯を使い、新たなビューとを生み出す。
・雁木広場の奥まであかりを灯すことでサバンナ効果を生み出し、季節やイベントに応じた定刻でのカラー演出で夜間のエンターテイメント性のあるビューをつくる。
・音信川に生息する鮎に負担をかけないためにも、時間設定を組み込んだプログラムで演出する。
4.照明制御について
「Smart System」を全域での導入を予定。
道路や駐車場などの様々な長時間点灯エリアに対し、環境クオリティを下げずに大幅な調光を行うシステム。従来の間引き点灯から調光制御への移行。
5.民間のあかり『長門湯本温泉景観ガイドライン(夜間景観抜粋)』
■夜間景観に関するルール
訪れたくなる風景・散策する楽しさ・住まう誇りにつながる
「長門湯本温泉らしい夜間景観」のために守るべき6つの目標
①あかりの色(色温度):温泉地らしさのために
②あかりの点灯時間:安心安全を強化
③豊かな緑を活かすルール:誰もが感じる美しさ心地よさと安心感
④まちの顔づくり:長門湯本だと一目でわかる夜景づくり
⑤まちのシンボルや特徴を活かす:町全体をミュージアムへ
⑥サイン/看板の照明:上質な観光にふさわしいデザインへ
③景観ガイドラインの策定状況について
次に、益尾デザイン会議委員(株式会社アルセッド建築研究所)から景観ガイドラインの策定状況について、報告がありました。
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〜益尾デザイン会議委員 報告抜粋〜
本景観ガイドラインは、建築規制のみならず、ランドスケープや照明も盛り込まれている。昨年の社会実験での取組のように、長門湯本地域の皆様の生活や活動も含めた内容をめざしており、デザインチームと連携しながら策定を進めている。今回のご報告する概略は以下の通り。
- 対象地区:湯本、門前、三ノ瀬の3地区で景観計画区域と同様の範囲。また、左記区内における建築行為には、全て届け出が必要。
- 運用にあたって:本ガイドラインは「長門湯本地区景観計画」に基づき運用する。
- 策定プロセス:公共空間活用や夜間照明に関する社会実験や地域住民の参加するワークショップ、大工•工務店•設計者等の参加するワークショップを開催し、様々な観点からガイドラインづくりを進めた。
■みんなで目指すまちの姿
①全体景観の形成:谷間の風情と伝統を守り育てる
②道路空間の活用:楽しく安心してそぞろ歩きができる温泉街をつくる
③河川空間の活用:川のせせらぎを楽しむ空間をつくる
④おもてなしの演出:観光者とともに暮らしを楽しむ気持ちをまちに表現する
⑤夜間景観の演出:情緒ある心地よい景観を演出する
(3)観光地経営戦略について
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〜泉デザイン会議員 報告抜粋〜
2019年度までの目標は、公共ハード整備完了と民間によるコンテンツを揃えること。その目標に向け、2018年度は以下の通りに進める予定。
•デザイン会議では、「長門湯守」事業に対する全面バックアップを行う。
•工事面では、6月から駐車場やメイン広場の造成、曙橋橋梁整備工事が始まる。10月からは竹林の階段や遊歩道、雁木広場や階段工事などが着工。
•公共空間活用では、社会実験「おとずれリバーフェスタ」での事後アンケートでも好評価いただいたことから、河川と道路活用を10月から常設。
•エリア交通計画では、8月をめどに、交通体系に関する取りまとめを目指す。
•新規投資促進では、事業者誘致と事業者オーディション、ファンドの組成などが挙げられる。5月には前年度に募集した事業者が確定、8月には事業開始。
•プロモーションでは、ブランディングと地元に向けた紙媒体等の作成を行う。良質なコンテンツの総量が、まち全体のイメージにつながるため、重要な要素の1つ。
•実証社会実験は、4月から置き座設置や水辺の新規収益コンテンツの検討を予定。9月には社会実験を実施し、検証結果等をもとにシーズナリティ平準化企画を予定している。
(4)来年度の事業内容とスケジュールについて(協議)
同じく、デザイン会議司令塔 泉氏(有限会社ハートビートプラン)より、来年度の事業内容とスケジュールについて、状況報告がありました。
※上記は公開資料の抜粋です。公開資料はコチラより一括ダウンロードが可能です。
〜泉デザイン会議員 報告抜粋〜
2019年度までの目標は、公共ハード整備完了と民間によるコンテンツを揃えること。その目標に向け、2018年度は以下の通りに進める予定。
・デザイン会議では、「長門湯守」事業に対する全面バックアップを行う。
・工事面では、6月から駐車場やメイン広場の造成、曙橋橋梁整備工事が始まる。10月からは竹林の階段や遊歩道、雁木広場や階段工事などが着工。
・公共空間活用では、社会実験「おとずれリバーフェスタ」での事後アンケートでも好評価いただいたことから、河川と道路活用を10月から常設。
・エリア交通計画では、8月をめどに、交通体系に関する取りまとめを目指す。
・新規投資促進では、事業者誘致と事業者オーディション、ファンドの組成などが挙げられる。5月には前年度に募集した事業者が確定、8月には事業開始。
・プロモーションでは、ブランディングと地元に向けた紙媒体等の作成を行う。良質なコンテンツの総量が、まち全体のイメージにつながるため、重要な要素の1つ。
・実証社会実験は、4月から置き座設置や水辺の新規収益コンテンツの検討を予定。9月には社会実験を実施し、検証結果等をもとにシーズナリティ平準化企画を予定している。
(5)長門湯本温泉観光まちづくりと長門市観光コンベンション協会との連携について(報告)
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〜藤永氏 報告抜粋〜
大西市長から、長門湯本温泉観光まちづくりへの協力願要請を受け、現在は主に下記3項目で協力•連携をしている。また、「こんなことを発信してみたい」「その結果、どのような効果が得られるのか可視化したい」などご要望があれば、本協会の情報発信部会で試験的に発信することも考えている。
①情報発信
•社会実験開催に合わせたフォトコンテストの開催
•長門湯本みらいプロジェクトとの連携強化
•観光コンベンション協会内に「情報発信部会」を設置
②まちに関わる人を増やす
•ウォークイベント
テーマ性を持ち、イベントを通じて「地域の宝」を探す
•ながと まち旅コレクション
平成31年以降の「いつでもまち旅」の実施に向けた取組
プレ大会期間:3月16日〜4月15日
本大会期間 :10月
プログラム例
「萩焼深川窯のルーツを探る、古窯見学」
主催:田原陶兵衛工房
「武将の寺『大寧寺』戦国物語と特別拝観」
主催:湯本温泉旅館協同組合
③エリアマーケティング
•エリアマーケティング事業
•デジタルマーケティング事業
•インスタグラムプロモーション事業
〜大西市長 発言要旨〜
・それぞれ大きな反響を呼んだ公共空間の設計や景観形成のルールづくり、秋の社会実験など具体的な取組を着実に実施できている。
・長門市においても公民連携という手法を初めて取り入れて、民間含め開発に向けての方針が決定出来たと思っている。
・次年度に向けて非常にタイトなスケジュールだが、このメンバーでTOP10入りを目指していくという共通理解のもと、しっかりと取り組みを継続するよう、よろしくお願いしたい。
長門湯本みらいプロジェクトでは、現在「まちづくりの情報発信」に関わる仲間を広く募集しています。リバーフェスタや社会実験などの情報発信から長門湯本の日々の魅力を伝えるレポートまで、「文章を書くのが好きな人」、「写真を撮るのが好きな人」、「デザインづくりが好きな人」など、我こそはと思う方は、是非お気軽にお問合せください。