600年の歴史をもつ長門湯本温泉。まちの中心を流れる音信川(おとずれがわ)は、普段静かに、穏やかに流れています。
稀少な自然護岸によって生物や植物の育成環境は保たれ、透きとおった川には何種類もの魚やカニが生息し、6月頃には蛍の姿を見ることもできます。
おとずれリバーフェスタ開催中は、台風や大雨の影響で水かさが増し、流れも激しかった音信川。いつもと少し様子は違うものの、多くの人たちで賑わうことで、いつにも増してキラキラと輝いていました。
レポートvol.3では、そんな音信川の魅力からお伝えしていきたいと思います!
川に架かる大きな、いくつもの橋。そして川沿いに続く遊歩道と遊歩道を結ぶ、小さな橋。ひとつひとつの橋を渡りながら遊歩道を進めば、気持ちの良い、充実した散歩になります。
ところどころ川岸には大きな石が積み重なっていて、子供たちにとってはアスレチックさながら。少しスリルを味わいながら、川を覗き込んでみたり、石から石へジャンプしてみたり。夏にはもちろん、川での水遊びを楽しむことができます。
大人だって、お気に入りの場所をみつけたら、腰をかけて。川床もいいけれど、石の上で直に川を感じながら、ちょっと不安定を楽しみながら食べるのがまたいいのです。
綺麗な川は、動物たちも大好き。少し離れた場所では、大きな鷺が佇む光景も。
音信川には、河川公園や遊歩道に足湯もあり、川の流れや温泉街の町並みを眺めながら、ゆったり身体を温めることができます。イベント期間中、大人気スポットでした!
今回のイベントでは、これまでお伝えしてきたほかにも、この音信川を中心とした温泉街にある空間が新しい形で活用され、まちの雰囲気をがらりと変えてくれました。3つご紹介します!
まずは、以前は旅館があった空き地に出現した、ボルダリング体験!下関よりボルダリング専用ジム「Bouldering gym UNITY」さんが巨大なボードを運んできてくださり、実現しました。遠くからも目をひく迫力!頭と身体を使いながら、決まったルートを攻略して上まで登るボルダリングは、簡単そうで難しい!それでも小さなお子さんも、支えてもらいながら進み、ボルダリング体験を楽しんでいました。
遊歩道の一角にある、洗濯場跡地の前は、イベント時に素敵な音を奏でる場所として定着し始めています。9月に引き続き10月のリバーフェスタでも、演奏者として錚々たる経歴をお持ちの藤沢由一さんによるハンマーダルシマーの演奏が、訪れた方々を幻想的な音楽の世界へといざないました。しっとりと響き渡るハンマーダルシマーの独特の音色は、ライトアップされた町並みに一層の趣を与えてくれます。
最後は、河川公園へ渡る橋として普段は静かに佇んでいる「せせらぎはし」の上で開かれた、小野田市にある地中海料理のお店「La Tierra」さんによる、一夜限りの“橋の上のレストラン”。
「この土地だから、できる料理」をモットーにされている店主の、地元素材を生かしたお野菜、お魚、お肉といった本格的なコース料理をいただくことができ、盛り付けの美しさ、お料理の美味しさには溜息がでるばかり。外で作り提供する、というスタッフの方々の想像を超える努力によって、橋の上が特別な空間になり、そこにあったのはまさに至福のひと時でした。
私たちがイメージする未来の温泉街-ここに遊びにくる人、住む人、働く人が、楽しく豊かな時を過ごせるような温泉街-の実現には、こうした沢山の方々の協力が欠かせません。協力を得て、まちが本来持っている魅力を引き出していくこと、それを多くの方に体感していただくことが、実現への一歩へと繋がっていきます。
次回のvol.4では温泉街と言えば食べ歩き、そぞろ歩き!ということで、フードコートエリアにご参加くださったみなさま、地元商店のみなさまをご紹介します!
おとずれリバーフェスタ2017詳細レポート一覧
長門湯本report:おとずれリバーフェスタ2018 詳細レポートvol.02 〜まちづくりの6つの要素 “食べ歩き”編〜
長門湯本report:おとずれリバーフェスタ2018 詳細レポートvol.01 〜まちづくりの6つの要素“風呂(外湯)”編〜
長門湯本report:おとずれリバーフェスタ2018 会場レポート[速報版]
長門湯本report:おとずれリバーフェスタpart2 & 社会実験レポート 番外編「リバーフェスタを支えた人たち」
長門湯本report:おとずれリバーフェスタpart2 & 社会実験レポート vol.04「川辺のたべあるき編」
長門湯本report:おとずれリバーフェスタpart2 & 社会実験レポート vol.03「音信川の魅力編」
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