9月10日、深川の赤崎神社を中心に、地元では‘十日祭り’として親しまれている賑やかなお祭りがあり、今年で421年目という長い歴史を持つ伝統的な奉納神事式が執り行われました。
湯本の大寧寺から始まり、深川赤崎神社の楽桟敷、飯山八幡宮、湯本の住吉神社へと踊りを奉納して周るこの行事。
400年以上も昔、この地方一帯で牛馬に疫病が流行したため、農業の守護神をまつる赤崎神社に祈願したところ、願いが叶ったため、『楽踊り』や『南条踊り』などの芸能が奉納されるようになったと言われています。
鳴り響く鐘の音、太鼓の響き、歌にあわせ、力強く一歩一歩踏み占めるようにして踊る『南条踊り』。由来には諸説ありますが、天正7年頃吉川元春が南条元続に攻め込むときに、南条の踊り好きを利用して、兵士たちを踊り子に変装させ攻略したといういい伝えがあるそうです。
刀を忍ばせて鮮やかな衣装を身にまとった、湯本南条踊保存会のみなさん。厳粛でかつ、迫力のある踊りに圧倒されます。
久しぶりに日差しの強い、秋晴れの日でしたが住吉神社でも一日の疲れを感じさせないかっこいい後ろ姿をみせてくださいました。歴史が受け継がれていく瞬間をみつめることができる、貴重な体験です。