初秋を迎えた長門湯本温泉にて9月18日より開催中のうつわの秋。爽やかな秋晴れの温泉街を散策がてら、会場を訪れてみました。
メイン会場 恩湯
メイン会場となるのは今春リニューアルしたばかりの立ち寄り湯 恩湯(おんとう)。温泉街の中心を流れる清流 音信川沿いに復活した長門湯本温泉発祥の入浴施設です。
新しい恩湯には、三面ガラス張りの開放的な休憩室があり、うつわの秋はその空間を展示会場に見立てての展示となっています。大きな窓ガラスに掲げられているのは、長門市が誇る萩焼深川窯、約360年の歴史を誇る三ノ瀬の窯元や作陶家の名前です。
感染症予防対策が施された会場に入ると、広々とした空間で柔らかな自然光を浴びながら作品が陳列されています。萩焼深川窯といえば、茶道との強い結びつきで知られていますが、うつわの秋に並ぶ作品も深川萩ならでは伝統的な素材や技術を感じさせます。
各窯ごとにテーブルに展示されているのは小鉢や向付など、「食の器」。いずれも土の温かみを感じる、柔らかで落ち着いた雰囲気です。
おとずれ堂ギャラリー
恩湯のほど近く、竹林の路を登った左手にあるのがおとずれ堂。こちらも今春リノベーションで蘇ったギャラリー兼お土産店です。
かつては茶室としても使われていた古民家の空間は、萩焼の展示にふさわしい雰囲気。こちらには、茶碗やオブジェ等のより作家性の強い作品が並んでいます。
どちらの作品も豊な景色をもち、中庭から差込む陽光で少しずつ表情が変わる様には、時間がたつのを忘れてしまいます。
秋の四連休も相まって、たくさんの方々がおとずれているうつわの秋。リニューアルした長門湯本温泉を散策しながら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
長門湯本温泉 うつわの秋
出展
坂倉新兵衛窯
坂倉善右衛門窯
坂田泥華窯
新庄助右衛門窯
田原陶兵衛窯
主催:萩焼深川窯振興協議会、長門湯本温泉まち株式会社
会期:2020年9月18日(金)〜28日(月)
会場:立ち寄り湯 恩湯(午前11時~午後6時、会期中無休)
おとずれ堂ギャラリー(午前11時~午後6時、休:火水木)