長門湯本みらいプロジェクト

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長門湯本report:まちづくり現地レポート2019年9月編

9月に入り、夏をまだ終わらせまいと、太陽が強い日差しを振りまく一方で、日一日と空気が澄んでいき、秋の気配を濃くしていく長門湯本温泉街。 今秋から来春にかけての完成や開業を目指す温泉街のまちづくりでは、様々な作業が急ピッチで進められています。
前回2月にまちづくりの進捗をお伝えしてから半年、まちの至るところで大きな変化を感じることができます。イメージしていた未来は、すぐそこに。まちを歩きながら、変化する今を体感してきました!
ここは国道沿いの駐車場予定地。広い敷地の奥には温泉街へとアプローチしていける竹林の階段が予定され、木々や建物が取り除かれた傾斜の先には、音信川が顔をだしました。秋に完成予定のこの階段は、訪れた方々を温泉街へと誘う美しい入口になります。
また、同じく駐車場から温泉街へと緩やかに下っていく棚田のようなスローブは完成し、これまでそこにあった風景の草木や石垣を上手に活かしながら、整えられました。
こちらは12月の開業を目指す、公衆浴場「恩湯」周辺。まちの中心広場となる新たな雁木広場が整備されています。この雁木広場は川へと下るアプローチとしてだけではなく、中央の階段の幅を広くとる工夫が施され、テーブル代わりにして食事を楽しんだり、寝そべってゆったりと川を眺めたりと、思い思いのスタイルで川に親しむことができる空間になりそうです。

温泉街のシンボルとなる恩湯や、その向かいに構える飲食棟も、少しずつその姿を現し始めています。ふんだんに木材を使い、平屋でどこか懐かしく、ガラス窓は陽をいっぱいに浴びて輝く。そんな建物の完成が、とても楽しみです。

まちの高台にそびえる住吉神社は、じっと、まちづくりの安全を見守り続けてくれています。
前回ご紹介したように、星野リゾート「界 長門」は建物の外観がほぼ完成し、来年3月の開業を予定した準備が進められています。低層の落ち着いた色合いの建物は、音信川沿いの桜並木とも調和し、温泉街に溶け込んでいます。宿泊客をまちへと誘う曙門も素敵です。
こちらは、「界 長門」向かいの歩道の川に面した、空き家のリノベーションプロジェクト。かつては集合住宅だったこの建物は、もともとは学校だったものが移築された歴史ある建物だそうで、誰もが親しみを感じてしまう佇まいの長屋です。1階にカフェ、2階にバーが入居する予定で、中庭には地元の方々も楽しめるようなスペースを作る計画もあるとか。 川沿いでひと息、放課後のような解放感が待っているかもしれません。
長門湯本温泉街では、長年使われていなかった空き家を活用したリノベーションプロジェクトが他にもあと2つ、現在進行中です。 ひとつは、竹林の階段のそばにある風情ある古民家を活用した「みんなのおとずれ堂」プロジェクト。
まちの入口にあたるこの場所には、みんなが集まれる観光案内所を作り、長門湯本らしい素敵なお土産も置こうと計画が進められています。温泉街を訪ねてくださった人も、暮らす人も働く人もここに集い、心を休め、交流が生まれる場所になれば、長門湯本らしさを表現する大切な場所になります。
そしてもうひとつは、かつてのまちかど資料館だった建物と、その裏手にのびる古民家を活用した「ゆもと暮らしプロジェクト」。建物と建物を繋ぎ合わせて作られたこの場所は、入口からは想像もできないくらい奥が広く、複雑な迷路のような作り。そんな面白い建物を利用して、温泉街で働く人たちが暮らすシェアハウスや、誰もが楽しめる店舗の入居が計画されていて、人と人を繋ぎ合わせる大きな役割を担ってくれそうです。
まちづくりを進めていく上で大きな課題だったのは、まちの整備がどんなに進んでも、そこに魅力的で多様なお店がなければ、そぞろ歩きを楽しんでもらえるような温泉街は実現できないということ。この課題に対し、事業主オーディションや勉強会の開催を通じて、まちづくりのパートナーを探してきましたが、なかなか思うようにはいきませんでした。 そんなとき、手をあげてくださったのがこのリノベーションプロジェクトを手掛ける3組のみなさん。
リノベーションや現場づくりのスペシャリストである木村さん(ゆとりお不動産株式会社)、照明デザイナーの長町さん(LEM空間工房)、そして長門湯本再生プロジェクトの司令塔である泉さん(有限会社ハートビートプラン)。みなさん、それぞれの専門分野で長門湯本の再生に関わり、まちの魅力を様々な角度から引き出してくださったまちづくりのメンバーです。まちを想う気持ちは誰にも負けない、そんな強力な3組が新たな形でまちを盛り上げてくれそうです。
8月には、安心してそぞろ歩きを楽しめる道路空間を実現するための、3度目となる社会実験が行われました。ゆったりとした歩道を確保するために、改良されたプランターや、広々としたベンチが設置され、川辺の道そのものを楽しめるかっこいい空間になりました。管理体制などが整えば、春には常設されることになります。
さあ、いよいよ、最終段階に入っているまちづくり。道や建物が続々と完成し、みなさんをお迎えする準備が整うまで、あと少しです。次にまちの様子を覗くときには、きっと具体的なまちの楽しみ方をいくつも提案できるはず。長門湯本温泉街、そぞろ歩きのお誘いを、もうしばらく楽しみにお待ちくださいね。